メルマガ ものづくり企業・マーケティングのヒント
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ものづくり企業・マーケティングのヒント
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こんにちは!
製造業のマーケティング・コンサルタント、
弓削徹(ゆげ・とおる)です。
週1回を目標に、マーケティングについて記事を書いております。
いまは「展示会の出展効果を3倍にする方法」として、
展示会活用のノウハウをシリーズで書いております。
■コストをかけてはいけない
●コストをかけるほどゴールは遠ざかる
出展を企画する立場になると、どうしても目を引くデザインや派手なブースを
つくって注目を浴びたい、集客したいと考えてしまいがちです。
しかし、出展のポイントをつかめないままおカネをかけても効果は上がりません。
課題を抱えた来場者という立場になれば、気になるのは豪華なデザインではなく、
各ブースが打ち出している提案の中身です。
来場者の「ウチの工場、もっとコスト削減できないか?」
「新商品に応用できる技術、どこかにないだろうか?」という思いに応える
メッセージを打ち出せなければ、すれ違いが起きるだけ。
しかも、来場者が会場の細い通路をふつうのスピードで歩き、
左右のブースに目配りすると考えると、1小間ブースに視線を投げる時間は
せいぜい3秒ていどです。
歩き疲れてくれば、注意力も散漫になってきます。
この刹那に「このブースは役に立つか」「このブースに立ち寄るべきか」を
来場者は判断しているのです。
つまり、この一瞬に「えっ!ホント?」「そんなことできるの?!」と
来場者に思わせなければ負けなのです。
デザインにおカネをかければ費用対効果が落ち、
投資したコストを回収できる損益分岐点はどんどん遠ざかります。
展示会ブースはショップでもなければ、ショールームでもありません。
明解なメッセージは来場者を訪問者に変えますが、
トリッキーなデザインは来場者の視線を引きつけるだけです。
そのため、「経費ばかりかかって効果がない」と酷評されてしまうのです。
●出展コストの目安はどれくらい?
ブース1小間の出展料は、公共主催など低価格なもので2〜5万円ていど、
メジャーな専門展で30〜40万円台。
協会や団体の主催などは両者の中間で15〜20万円といったところです。
会期の10ヵ月前、6ヵ月前までなら早期割引を設定している展示会もあります。
これらに、ブース設営料、電気料、カタログなど印刷費、その他経費がかかります。
※1小間のサイズは前述のように各展示会によってことなります。
おおまかに言ってブースには木工ブースとシステムブースの2種類があります。
木工ブースは、大工仕事により希望通りの造形が自由に構築できる反面、
システムブースより3〜5割高となります。また6小間以上の大きなブースにした場合、
構造上の強度を増すためにも[トラス]と呼ばれる金属製の柱を
組み込むことが多いようです。
逆に、1小間出展のような場合に木工を採用するのはオーバースペックという
ものであり、お仕着せだけれど割安なシステムブースを選択するのがよいでしょう。
システムブースの代表は[オクタノルム(独)]など組立式の部材を使用するもの。
これは[オクタ=8]の名前の通り、金属製の支柱に刻まれたタテ8本のミゾに
ベニヤ板を差し込んで装飾カベやタナを建て込んでいくものです。
外注の価格目安ですが、1小間をシステムブースで設営して10〜15万円、
木工なら20〜40万円。2小間ならシステムブースで20〜30万円、
木工で40〜80万円ほどでしょうか。
これは装飾内容や業者によって幅が出るところです。
●コンパニオンの相場はどれくらい?
モーターショーに出展するような大手企業でなければ、
写真を撮る人が列をなす美人コンパニオンに露出の多いコスチュームを着せて
ブースに配置する必要はありません。
だいいち、若くてキレイでギャラの高額なコンパニオンが、
ウチの会社の複雑な技術を勉強して、訪問者の質問に自力で答える、
などということにはなりませんから。
ふつうのコンパニオンさん、というかアルバイトさんでいいのです。
商品の特長を面白がって憶えてくれる、前向きな人ならじゅうぶんなのです。
また、こうした人材をダイレクトに発注するのと、
広告会社や業者経由で発注するのとでは大違いです。
途中で1社、2社分のマージンが発生しますので、当然、高くなります。
私の支援先の担当者さんは、そろそろコンパニオンを入れたいと考えたときに、
自社ブースの周辺で仕事をしているコンパニオンさんに
「どこの会社に所属しているのか」「誰に頼めばいいのか」などを
訊いて回ったそうです。
価格なども聞き込んで調べ上げ、自社の展示会では1日15,000円ほどで
発注しているとのこと。おそらく相場は2〜30,000円前後だと思います。
これが司会やプレゼンテーションのできるMC、ナレーターモデルさんになると、
どうしても高くなり、4〜50,000円ほどに。
しかし、身もフタもない言い方になりますが、
これも若くない方や美人ではない方を選べば安くなります。
最近は料金表をウェブに掲載している派遣会社も多いので、検索してみてください。
ということで、必要以上のコストをかけることは、
ゴールを遠ざけるだけの行為だとおわかりいただけたことと思います。
次号以降では、展示会の選び方について書いていきます。
どうぞ、お楽しみに!
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
ご質問・ご要望がありましたら、ご遠慮なくお寄せください。
マーケティング・コンサルタント 弓削 徹(ゆげ・とおる)