キャッチコピーを書く極意 <1>
キャッチコピーを書く手順についてお伝えしていきます。
手っ取り早く、しかしあやまたずにキャッチコピーを書くうえで知っておいてほしいことです。何回かに分けて投稿していきます。
さて、キャッチコピーが「買う理由」を生じさせるものであるなら、そこに書かれるのは差別化できる内容となります。
つまり、ウリですね。
強みでも、USPでもかまいません。用語とか、どうでもいいです。
このウリを特定することができれば、あとは言葉にするだけですので土俵に乗れるのですが、この「特定」の段階がむずかしいのですね。
まず、注意してほしいのては「カテゴリー・コピー」は書かない。
これは、あなたの商品を含む分野全体に関わるウリを取りあげてしまう間違いです。
たとえば、「デジタル補聴器、試してみませんか?」のようなキャッチコピー。
補聴器がアナログからデジタルに移行しているのは業界全体の話です。お客様が「デジタルのほうがいいのかな」と思ってくれたとしても、あなたの商品を選ぶ理由は書かれていません。
ここでは、「ウチのデジタル補聴器は〜だから選ばれています!」というメッセージにしなくてはなりません。あるいは、「〜できるのは、ウチのデジタル補聴器だけ」と書くべきなのです。
もうひとつは、「大企業病コピー」にしないこと。
つい、有名企業のヒットコピーをマネしたり、キャッチコピーのひな型だけを参考にして書いてしまう。
そうすると、イメージのよいキャッチコピーや、カッコいい1文ができたりします。企業イメージも、ちょっとよくなりそうな気がします。
けれども、それでモノが売れるかというとそうでもない。
商品を選ぶ目はどんどんきびしくなっていますからね。
たとえば、街角の工務店さんが「街にやさしい住まいをつくりたい。」と書く。
環境にも、景観にも配慮した、正しい家を建ててくれそうですね。
しかし、工務店さんに依頼する施主のニーズ、つまり聞きたいこととは(アイランド型キッチンをつくりたい)とか、(家に居場所がないので書斎をつくりたい)というものでしょう。
であるなら、そうした等身大のウリを伝えたほうが、施主のニーズには刺さる、ということになるのです。
次回は、機能や特長を書いてはいけない、についてお伝えしたいと思います。
製造業のマーケティングコンサルタント、弓削徹でした。
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